渡辺崋山の言葉

先週の土曜の朝日新聞の土曜版を読んでいた時に、ちょっと心に響いた記事だったのでした。

 渡辺崋山は江戸時代後期の画家。三河(愛知県)田原藩という1万2千石の小藩の家老をつとめた。蘭学知識で知られる。幼時、崋山の家は極貧。幼い弟や妹は奉公にやられ、崋山は家計を助けようと、不眠不休で燈籠画を描き、一枚十文ほどで売った。睡眠時間はわずか2~4時間であったという(小沢耕一著『崋山渡辺登』
 苦労人の崋山は「商人八訓」という商業心得をのこしている。「一、まず朝は召使より早く起きよ。一、十両の客より百文(匁)の客を大切にせよ。一、買い手が(商品が)気に入らず返しに来たならば、売るときより丁寧にせよ。一、繁盛するに従ってますます倹約せよ。一、小遣いは一文よりしるせ。一、開店のときを忘るな。一、同商売が近所に出来たら懇意を暑くし互いに励めよ。一、出店を開いたら三ヵ年食料を送れ」
 また「八勿(こつ)の訓」という交渉時の心得も書いている。真木十郎兵衛という用人を藩金調達のため大坂に派遣したときに与えたもの。冒頭の言葉は、その一つ。交渉時には、相手と面談するから、情がわいたり、あせったりして、根本を忘れがちだ。目の前のことに惑わされず、基本を考えよという。「大功は緩にあり。機会は急にあり。」大仕事は長い間の積み重ねだが、チャンスは急にくる。だが冷たい気持ちで相手と交渉してはいけない。「面は冷なるを欲し、背は暖を欲するというを忘れなかれ。」表面上、冷たい顔していても心中は温かい気持ちで交渉に臨むべし。応対は笑顔だが内心は冷たい商談が多い昨今、考えさせられる。
磯田道史(歴史学者・茨城大准教授)2009.7.4朝日新聞・土曜版より引用

 商人八訓も今後何かの折に参考にしようと思いましたが、「八勿(こつ)の訓」の「大功は緩にあり。機会は急にあり。」はよく言う「チャンスの女神は前髪はあっても後ろ髪はない」ということと同じことを云っているんじゃないかな~なんて思って記事を読んでいたのですが、そのことをたまたま日曜に弟と会う機会があり、話したところ、弟が自分の先生が「研究を長くしていると一生に3度ぐらいノーベル賞級の発見に出くわすことがある。そこで気づくことが出来るか出来ないかが重要なんだ」と云っていたという話をしていたと話してくれました。なんらかをしようとする人が思うことなんだろうな~って思っちゃいました。江戸時代の家老と今の研究者が云っていることが同じというのも面白いですよね~。ちょっと渡辺崋山という人調べたくなってしまいました。




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